[ 2023年度・夏期 選定作品]
上映期間 : 2023/9/15(金) ~ 2023/9/28(木)
straw
アカリ/内藤桃香
ショウタ/波多野皓丈
監督・脚本/榮和日子
撮影監督・照明監督・編集/森本悠平
助監督/松尾茉音
本作『straw』は、うまくいかない現実と、どうしても比べてしまう過去の幸福な記憶。誰しもが抱く、人生の中にある儚い瞬間へのノスタルジアを、エモーショナルな映像表現を用いて表現している。
作品の舞台となるのは主人公の部屋で、約3分間の物語はこの一室のみで展開される。しかしながら、ワンルームだけしか使っていないという事に気付かせない、窮屈さを感じさせない巧みな空間の使い方をしている。その空間の使い方は、自分の記憶を振り返るこの作品の物語と非常にマッチングしている。
さらに、画面の淡い色調を持った『straw』のエモーショナルな映像表現は、岩井俊二や藤井道人を彷彿とさせる。
本作の脚本・監督を務めた榮和日子は、狭いワンルームを使った巧みな空間表現と、記憶を巡るセンチメンタルな物語を表現するための映像感覚を併せ持った、令和時代における非常に現代的な作家といえる。
[ 監督からのコメント ]
ミッドランドスクエアシネマに足をお運びの皆様、『straw』をご覧頂いただきありがとうございます。映画を愛する皆様にわたしたちの作品をご覧いただき、大変光栄に存じます。
また、この場所で上映させていただく機会を与えて下さったパイロットフィルム・フェスティバルの皆様にも心より感謝申上げます。
この作品のテーマは「思い出」です。
思い出とシャボン玉はよく似ていると思います。
どちらもキラキラと美しく輝きますが、時と共に必ず消えてしまうからです。
人生にはどれだけ大切にしてもシャボン玉のように消えてしまう儚い瞬間が多くあります。この作品ではその喪失感や切なさを表現すると共に、思い出がわたしたちの人生をより彩やかなものにしているというメッセージを込めて制作しました。
約3分の短編映画ですが、皆様の心に残るものがあれば幸いです。
わたしたち「キネマスタジオ」は“365日映画が撮りたい”をスローガンに、常に新しいアイデアで皆様を楽しませる映画をつくる、名古屋発の映画製作チームです。是非YouTubeチャンネルをご覧ください。
[ 監督プロフィール ]
榮和日子(さかえわかこ)
2003年生まれ
高校時代デザイン学科にて色彩、画面構成を学ぶ。学生時代はイラスト・アニメ制作に没頭し各種コンテストに受賞歴を持つ。
大学入学後、映画サークルやキネマスタジオに所属。また、ミニシアターにてインターンを開始し自主映画製作に取り組む。本作『straw』は『書庫Dのきみへ』(約30分)に次いで2作目の監督・脚本作品である。
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