[ ndjc2023 ワークショップ完成作品 特別上映]
上映期間 : 2024/1/12(金) ~ 2024/1/25(木)
静かな部屋
<出演>
小出水賢一郎
宝保里実
武田真悟
<スタッフ>
[ 撮影 ]
武田真悟
[ 録音・製作 ]
北村正浩
[ 脚本・監督 ]
須藤彰
[ 映画館スタッフによる紹介文章 ]
もぬけの殻になった部屋の中で、主人公(演:小出水賢一郎)がひとり座り込む。今は亡き妻(演:宝保里実)との思い出だけが残る空っぽの部屋は、同時に主人公自身の心象風景でもあるのだろう。主人公は妻との思い出の景色の中に引きこもっている。
そんな主人公の前に次々と妻との思い出が立ち現れることで、少しずつ物語が動き出す。興味深いのは、ひとつひとつの妻との思い出が主人公を部屋の外へと誘っているようにみえる点だ。妻との思い出に導かれ、やがて主人公が部屋を出る決心を固めるまでの姿を、本作はときに切なく、ときにユーモラスに描き出す。また、見方次第では死後もなお主人公のことを想い続ける妻の物語として解釈できるのも面白い。いずれにせよ、短編作品ながらも2人がかつて積み重ねてきたであろう歳月を強く感じさせるところに、本作の大きな強みがある。
ラスト、ついに部屋を出てしまなみ海道を訪れた主人公は、雄大な海を前にひとり座り込む。その姿は冒頭と対になっており、深い感慨を残す。もぬけの殻だった部屋とは異なり、主人公の前に広がるしまなみ海道の景色は晴れ渡っている。きっと主人公は少しずつ歩み出すことだろう。妻との思い出を胸に。
[ 監督からのコメント ]
本作の監督を務めました須藤 彰と申します。
若い夫婦の静かな時間を見守っていただけますと幸いです。
[ 監督プロフィール ]
須藤彰
1989年 東京生まれ。
多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科にて映像表現と美術を学ぶ。
大学卒業後、挿絵制作や映画のメイキングスタッフとして参加し自らの表現手段を模索する日々を送る。
現在、都内の映画配給会社にて勤務中(予告篇制作、プロモーション編集業務)。
2024年2月には本作『静かな部屋』を新たに15分版として制作予定。
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